我が家には息子はおらず娘がいますがまだ小学生です。事業承継はまだ先の問題だと思っていましたが、今から考えておく必要があるのでしょうか？

この質問はカクシンの講座である「社長業」の一幕です。後継者を育成するための考え方を
説いたときに出された質問です。まだ若い社長さんでお子さんも小さいために身近な問題とは
捉えらえないとのことですが、実際問題事業承継は会社にとって重要な課題ですので、
このような条件の場合はどのように考えたらよいかを問われた問題です。

ここで考えるべきは３つだと思われます。
１，事業承継を考える時期とは
２，親族承継の捉え方とは
３，息子がおらず娘も若い場合の対応とは

以下の３点について考えてみたいと思います。

３つの項目について順をおって整理します。

１，事業承継を考える時期とは：会社は社長で決まりますので、誰が次期社長になるかは
重大テーマです。したがって社長になってすぐに考え出す必要があります。常に頭におきながら
経営しましょう。

２，親族承継の捉え方とは：中小企業の場合できれば親族承継が望ましいです。なぜなら
親族承継の方が強いからです。（業績が悪い場合給与ゼロで頑張れるし考え方が近いので
理念共有がしやすいから）

３，息子がおらず娘も若い場合の対応とは：娘の場合は優秀な婿を迎えることが可能ですし
女性社長もあり得ますので、できれば娘に引き継いでいただける道を模索しましょう。
ただし娘さんの人生は娘さんが決めるので、楽しそうに経営をしており娘から見て
「うらやましい」と思われる工夫が必要です。そうすれば子供心で自然と「自分が継ぐのだ」
と決意を固めてくれる可能性が高まります。

親の希望を押し付けますと反発されて逆効果になりますので
あくまで本人の人生ですので本人が自ら「継ぎたい」と思って頂けるように仕向けましょう。
実際生活するには働かなければいけません。宮仕えは自由が効かず不自由な人生になりますので
せっかく事業家に生まれたわけですからその運命を生かせるように願いつつ経営の楽しさを
子供に見せて「あのように生きたい」と思って頂けるように心がけましょう。