分度・推譲とはなんですか?なぜ素晴らしいのですか?

質問の内容と背景

この言葉は二宮尊徳の報徳の思想のうちの重要な概念です。
ご存じのとおり二宮尊徳は荒れた農村を再建した再建王で有名ですが
その中心的な思想がこれです。

最も経営者にとって経営に役立つ概念は二宮翁夜話に書かれていますので、
その内容から説明したいと思います。

この質問は私がセミナーの中で少し二宮思想を話したところ
興味を持たれた社長から出された質問に基づいています。

分度・推譲について

意義とは?

分度とは分をわきまえよという話です。自分の器を考えて大きすぎもせず小さすぎもせず
適切な規模でバランスを持って事業に取り組みなさいという教えです。
とかく自分を大きく見せて背伸びをしたり、過小評価をして不十分な活動しかしないことを
戒めています。

推譲とは分度をわきまえて儲けたお金の半分は分け与えて自分で独り占めしてはいけない
という思想です。半分分け与えるというところがみそです。

これはいろいろな共通点があります。

共通点について

今でこそ税率が低くなりましたが、以前では儲けの約50%は税金を収めることになっていました。
これがざっくり言って「半分は分け与えよ」に当たります。
税金を払うことに喜びを持って払うことが推譲です。

また大ベストセラーになった「地上最強の商人」でも「儲けの半分は恵まれない人に分け与えなさい」
と書かれています。

経済は愛を持って周りとの調和が必要ですので「半分を分け与える」ということが絶妙のバランスなのでしょう。

どう生かすか?

全体のバランスの取り方と儲けの配分の問題です。
全体のバランスをこの考え方で行えばまずいさかいは起きないと思いますので
必ずうまく行くでしょう。

人間社会は感情の問題で対立が起きますがこれに従っておればなかなか巻き込まれなくなるでしょう。

流石に生きる知恵がふんだんに盛り込まれていると思いました。

展開内容

推譲の話をしていたら税金をどうしたら喜んで払えるか?
という話題になりました。
誰でも出来れば払いたくないものです。
どうすればいいでしょうか?

A:政治家の働きには目をつぶり、税金は社会貢献そのものですので、半分は経費だと割り切って
喜んで払うように思い込む努力をする。

B:税金は払わなければいけないので割り切って払う。そして払った残りしか内部留保や投資や
役員報酬に振り向けられないので大きくなるには逆にどれだけ税金を払えばよいかと逆転の発想で
考えるようにする。















答え















答えはBです。税金の使い道を考え出したら、頭にきて精神衛生上よくないので、
ここには触れず経費のように必然だとして半分を覚悟してあまり節税も意識せず
半分譲ることを考えて残りをどれだけ有効に使うかを考えればよい!

心はやすらぎになるように心に葛藤が起きそうなことは極力考えないようにしましょう。

今日から出来る実践

儲けの半分を譲ることが成功の秘訣だといわれる意味を考えてみましょう

この手の話は人に言われても自分が納得していなければダメです。
本日は半分を譲るのが成功の秘訣だといわれている意味を考えて自ら納得しましょう。

奇跡のコースでは大事なものはすべて与えなさいと言っています。
それを参考にしましょう。