なぜドメイン発想(事業領域を定義する)をする経営者が少ないのでしょうか?

質問の内容と背景

この質問は私のコンサルテイング現場では良く聞かれる質問です。経営に際しての一丁目Ⅰ番地が「ドメイン決め」ですが、私の門下生以外の経営者でこの発想を持つ経営者はほとんどおらず、経営者の会でドメインの話をしてもなかなか理解して頂けないとのことなのです。ドメインなくしてビジネスモデルは作れませんが、ドメインを理解しようとせずそれでも「なぜそのように綺麗なビジネスモデルが出来るのか?」と頓珍漢な質問をされるのです。今回はその謎を解き明かします。

なぜドメイン発想を持てないか?

経営の問題はほとんど全て「怖れ」の問題です。えもいえぬ怖れに支配されて考え方や行動が引きこもります。ドメインを決めると言うことは「それ以外はやらない」ということであり、商売の範囲を狭くすることです。それは無意識に「経営機会が減るのではないか?」との怖れを誘発しますのでそのような発想は出来ないし、受け入れられないのです。

経営で一番難しいのは仕事を取ることです。ですからせっかく来た引き合いをドメインに沿っているかで割り振りして合っていなければ断るという事は出来ないし、そのような事は夢にも思えないのです。結果「あれもこれも」になり「労多くして益少なし」「いつまで経っても中小企業を脱出出来ない」事になるのです。

如何すれば良いか?

うまくいっている会社をよく観察してみるといいのです。そうしますと選択と集中が進んでおり、一定の数少ない商品群でいわば「単品のかけ算構造」が出来ている事に気づくと思います。さらにうまくいっている経営者にその秘訣を聞きながらそうなるまでの苦労や努力を聞き出せば必ずやドメイン発想にたどり着かれて、それに経営をシフトされたことが分かると思います。

注意事項とは?

怖れは思考を停止させますので、冷静になって「如何すればうまくいくか?」「顧客は何に困っておられて如何すれば喜ばれるか?」を考えていくと如何してもドメイン発想を持つしかないという結論に帰着せざるを得ませんので冷静になって考える事を励行しましょう!



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