不良在庫が発生しました。そのままでは売れませんが一定の加工をすれば売れますが、そのための設備投資がかかります。如何すれば良いですか？

この問題は製造業であれば必ず直面する問題です。ここでは多額の投資とそれにかかる大量のじかんをどう考えるかがポイントになります。考えるべきポイントと判断基準を示しますので参考にして下さい。

ここで考えるべき項目は3点です。それに関して順を追って解説します。
1，不良在庫の販売可能性とかかる労力そして考えられる損失について：値引きすれば売れるのであれば損切りとしてすぐに売却しましょう。今回はそのままでは売れず設備投資が3000万円かかるということでした。そうすると発生頻度により3000万円の回収可能性や全在庫そして今後発生するであろう在庫でその設備での加工でそれ無しの値引き額と比較、さらに加工品の販売努力がどれだけかかるかを総合評価する必要があります。

2，設備投資の回収可能性を今後の発生可能性から判断する：ほとんど起きない問題ならばわざわざ設備投資をする必要はないですが、発生してそのメリットが大きいなら設備投資もありです。今回は初回生産で起きた例外事項だと言うことでそのための設備投資は無駄だとなり増した。

3，わざわざ不良品を販売する労力と社員のモチベーション：一般に社員には後ろ向きの仕事をさせてはいけません。士気が下がるからです。そしてやってみると実際はなかなか売れずに在庫スペースを取るし、管理も必要になり無駄な仕事が増えていいことがありません。

これらを考えて総合判断します。

考えられる在庫処分損が来期見込める利益で償却可能な額でしたし、わざわざ設備投資をしてもその設備の稼働が今後見込めないことから、さらに販売努力や社員の士気の低下を考慮したら「一気に損切りした方が良かろう」となりました。

何事でもそうですが、判断をする場合は考えられる全ての可能性を考慮して判断する必要がありますので全てをあら合いだして比較衡量をして判断しましょう！



セミナーにご興味のある方は下記リンクをご覧ください。
https://nagayama-kakushin-leaders.com/lp/businessmodel/