なぜ財務と経理は担当者を分けなければいけないのですか?

質問の内容と背景

よく財務と経理は担当者を分けなければいけないといわれています。
そのことに関する質問です。
なぜそうなのかにかねてから疑問を持たれていた経営者からの質問です。
なぜかの理由を基本的に考え無ければいけないリスクの観点から問われたのが今回の質問です。

財務と経理は担当者を分けなければいけない意味とは?

同じにした場合のリスクとは?

財務は資金の調達と運用を扱います。
経理はお金の使われ方を複式簿記の原理に基づき記帳し管理し
各種の目的に合った資料を作成して目的を支援します。

個々で問題なのは資金を扱う人と記帳する人が同じ事です。
同じだともし悪い気を起こしたら不正が可能だからです。
入出金で確かな外部証拠がない取引でいかようでもお金を浮かせる事が可能になるからです。
そうならないために担当を分けて二重チェックをする事が求められます。

人がおらず分けられない場合はどうするか?

人材不足で担当を分けられない場合もありますのでどうするかが問題になります。
その場合に考え無ければいけないのは、検証可能な状態を作る事と定期的にチェックすることです。
お金を使う場合は必ず明細を記入してその用紙は必ず他人がチェックする形をとり
証票のない資金使途は認めず全て裏付けがある状態を作る事と、定期的な検証です。
そうすればよほどで無い限り不正は出来ません。(結託されたらダメですが)

展開内容

背に腹は代えられません。やりようによっては財務と経理を同じ担当者にやって頂く方法があるということを
知った経営者は「そうしよう」となりました。
その場合何を注意したら良いでしょうか?

A:定期的にチェックすること。

B:資金移動と記帳を同時に行う場合は必ず決められたチェック担当者の検証を受けなめればいけない仕組みにすること。















答え















答えはBです。
危険な場合は必ず責任を負う人がチェックする体制を作れば
危険な仕組みでもリスクを顕在化させなくて済みます。
この際リスクの見直しをしてみましょう。

今日からできる実践

リスクの見直しをしてみましょう

今日の実践はリスクの見直しです。
財務と経理の業務に関して資金移動と記帳の内容に関して
不正が起きそうな業務プロセスになっていないかを検証してみましょう。
視点は資金移動は必ず検証可能な証票が伴っており、記録者は必ず結託されないように
検証社が責任を負える体制になっているか?検証は定期的に資金残高と記録が合っているか
もし問題があった場合は追跡して原因を突き止められるかを調べてみましょう。

そして内部統制のリスクを検討して必要があれば改善しましょう。