我が社は中小企業であり兼任が多いのですが何か問題はあるでしょうか?

質問の内容と背景

大企業は人員数が多いこともあり、仕事の必要数にあった人員を確保し、できる限り兼任を無くすことで全ての仕事が責任を持って遂行する様に設計されますが、中小企業では人員数がそもそも少ないので兼任せざるを得ません。その場合に何か不都合はあるかを問われたのが今回の問題です。ここでは兼任の問題を探ります。

兼任の問題とは?

兼任は「時間がかかり成果が出づらい仕事は消える」「嫌な仕事は消える」という問題を抱えています。

実は兼任があろうがなかろうが全ての人に言えることですが、ほとんどの人は何らかの形で逃避行動を取っています。それが理由に目標管理を行なって目標を100%達成で出来る人が少ない現実から推測できます。出来る人は仕事の仕方が逆算です。ゴールと出すべき結果をマストとして状況に応じてやるべき事ややり方を状況に応じて変えながら確実に結果を出します。

しかし普通の人は日々やるべき事を帰納法(逆算の演繹に対する)でやりやすい仕事や、やりたい仕事から着手して結果は上司に赦してもらえそうな着地点を無意識に狙って仕事をしています。ですから「時間がかかり成果が出づらい仕事は消える」「嫌な仕事は消える」という現象が起きるのです。

如何すれば良いか?

兼任させていて全てを確実にこなさせることは現実的ではありません(無理です)ので現実的な対応策を考えます。それはマネジャーがその担当者と毎月出すべき結果を話し合いながら決めて、それを確実に遂行するべくマネジメントすれば良いのです。その際使うべき手法は「伴走」と「再現法」です。これはマネジメントでは必須の手法です。伴走はマネジャーと担当者でゴールを共有してマネジャーは本人が自力で結果を出せたと思えるように一緒に走りながら適時適切にアドバイスしながらごーるを目指します。再現法は担当者が「どう考えて、どう行動して、顧客(関係者)の反応はどうであったか」を再現させてその情報をもとにコミュニケーションを深めて適切な指導を行なう方法です。

注意事項とは?

兼任で問題点を解消するにはマネジャーの役割が大きいのですが、第一義的な責任はあくまで担当者にありますのでバランスを失してはいけません。くれぐれも「課題の分離」をお忘れなきようにお願いします。



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