ある会社が高いお金をかけて導入した目標管理制度を教えて頂きわが社に導入しましたが社員が活用してくれません。その会社ではうまくいっているのになぜわが社ではうまくいかないのでしょうか？

ある会社ではうまくいく仕組みが、わが社ではうまくいかない理由や
どうすればうまくいくかを聞かれた問題です。会社は生き物であり
すべての会社が違いますので、自社に合った仕組みの導入が求められます。
その際どのように考えてどうすれば良いかを考えます。

各会社には歴史がありそれぞれ社長や社員の考え方や能力に違いがあります。
したがってある仕組みを導入するにしても各会社にあったやり方や方法があります。
そしてそれは使う人たちが受け入れてくれてしかも「使いたい」と思ってくれなければいけません。
ノーベル賞をとったサイモンという学者が提唱したアクセプタンス理論を考慮する必要があります。
それは「一見上司に権限があるように見えますが、受け入れ側にあるのです。なぜなら受け入れられて
初めて効果が出るし責任を発揮できるからです。」

つまりいくら社長がやりたいと思ってもその制度を社員が理解して「これはよい」と思いさらに「やりたい」
と思って頂けて初めて活用されるのです。ですから社員に相談しながら「喜んでやっていただける着地点」
を見つける努力が必要です。

その話を聞いてその社長は以下の反省をしました。
第一にその制度は各社員が目標を言語化してそれをゴールから引き直してスケジュール化
する必要がありますが、わが社ではそれが出来る人はいますが多くの社員は事務作業が苦手
ですので言われたやり方ではできない人が多くいるので実際に運用は難しいと思いました。

第二に導入する際に社員に聞きながら社員の立場で導入を検討していませんでした。
それでは社員はよりこんでやってくれませんよね。

今制度を社長がやりたい理由や目的を社員に伝えて全社を網羅できる能力や業務内容、役職を
考慮してプロジェクトメンバーを選定してその人たちでわが社に合った形での導入方法や運用方法を
検討していただき「皆が喜んで活用できてかつ社長の意図を果たせる方法を模索しよう」
という事になりました。

会社のレベル感や合ったやり方は社員が良く知っていますので社員巻き込みで知恵を絞って
着地点を模索することになりました。