出来る人なのにマイナスの発言が気になります。どう対応したら良いですか？

部下思いのマネジャーからの質問です。成長して頂きたいのにマイナスの発言を無意識にしていることが気になっていました。出来る人なのでもったいないと思っておられます。何か気になっておられたのでなんとかならないかと思い質問されました。接し方と対応を問われた質問です。

人の行動は無意識です。そして無意識は主に幼少期（３歳から１０歳まで）に形成されました。そしてその行動は「こうしたらうまくいった」と繰り返しの成功体験から形成されました。そしてそれが無意識の目標になり自然に出る様になったのです。

想像すると弱音を吐いたら親が優しい声をかけてくれたのでしょう。それが何度も繰り返されて「弱音を吐いたら優しくしてもらえる」という成功体験が形成されて無意識の行動となったと考えられます。

人の行動は無意識ですので、気にせず自然に出ている行動ですので「意識して直したい」と思っていただく事が大事です。ですからマイナスの言葉を知らずに吐いていることでせっかくの能力がそがれていることや、気持ちを自ら悪くしている事実を伝えて「こんなの嫌だ直したい」と思っていただく事が大事です。それなくして改善は図れません。

アドラーは「スープに唾を吐く」というテクニカルタームで無意識の行動をあらためさせています。おいしいスープに唾を吐かれたら飲む気がしなくなることをもじってそう定義されました。

そして本人がその気になって頂けたら回りに伝えて、その人が無意識に弱音を吐いたら一切批判せずに優しく「弱音を吐いた事実」を伝え気づかせてあげるように協力すれば良いのです。無意識の行動は回りの協力があってうまくいきます。そして７ヶ月ほどかかりますが無意識に弱音を吐かないことが習慣になるまで皆の協力があって直せるのです。

習慣を変えることが大事ですので、脳科学的には毎日意識して行動したとして７ヶ月繰り返し繰り返し意識して行動する事で無意識行動に変わり習慣になりますので気長に対応することが必要です。ただし何よりも本人が「なんとしても直したい」と思えることがスタートですのでその点はくれぐれも意識して本人に向き合ってください。


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