嬉しい悲鳴ですが、我が社には誰もが真似できないほどの品質で仕事をする社員がいます。これを標準にしたいけれど無理です。どうしたらよいですか

どの会社でもあり得ることですが、突然変異的に素晴らしい社員がおり、その人のサービスを享受しているお客様は多分出来る人に変えてもクレームになるだろうし、そのレベルは普通の人ではとても無理ですので会社の標準には出来ません。そこで悩んだ社長から会社のサービスのあり方や考え方を問われた問題です。

会社は事業目的を達成するために組織を作り分業の仕組みで効率的に普通の人が凄い成果を出せる社会的公器です。費用対効果を考えてペイさせる必要がありますし、誰がやっても一定の範囲に収まる必要があります。

そう考えますと今回の場合は一定の範囲には入らず良すぎることがかえって問題を引き起こします。費用対効果を考えてその人が過剰サービスをしていないかを調べてもしやり過ぎ、時間のかけ過ぎの場合はそれを標準まで下げるべく指導してください。短時間で素晴らしい成果を出しているならばわざわざ品質を下げる必要はありませんがお客様には特別性を理解してもらいましょう。

例えばトヨタでは「トヨタウェイ」と称して自社の標準の状態を示して顧客に徹底されています。顧客間の不公平があってもいけませんし、会社も社員の能力差をできる限り埋めて一定の範囲内の品質を保つ必要がありますのでいわば品質管理の一貫でこの問題を捉えたら良いと思います。

その際特別の成果を上げてくれている宝とも言うべき社員の心を傷つけないように尊重しつつ会社のあり方を分かって頂き会社方針を受け入れて頂ける努力が必要です。


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