会社のナンバー2である社員が嫌われ役になれません。どうすればいいでしょうか?

質問の内容と背景

あるコンサルタントが社長に「ナンバー2を嫌われ役にしてください」と指導されたそうです。
社長は対象のナンバー2が優しい人でとても嫌われ役にはなれないような人で困っているというご質問です。
確かに嫌われ役がいれば社長は楽ですが、この問題はどう捉えたら良いでしょう?

そもそも嫌われ役は必要なのか?

会社の仕事はきれいごとだけではうまくいきません。
憎まれ口や言いたくないことをしっかりと言う存在がどうしても必要です。
耳の痛い話しは聞く方にとっては嫌ですが、会社を上手く回すことを考えたらどうしても必要です。
いわば嫌われ役は会社にとっての必要な役回りと考えてよいでしょう。

だったら誰が適任か?

汚れ役という役回りがありますが、これはそれに近い存在です。
確かに会社が上手く回るには社長が尊敬され、嫌われ役はナンバー2がなるのがいいのでしょうが…

出来ない人にならす方法はあるのでしょうか?

以下の2つから正しいと思う方法を選んでください。

A:その人のキャラクターでできる方法を模索する
B:配役は合わない人には無理なので、できそうな人を探す







答え


無理なものは無理

答えはBです。
嫌われ役は恐れられる必要があります。
組織に緊張感や危機意識を持たせるにはその適任を探す必要があります。
緊張感を持たせたり危機意識を持たせなければいけないのに、愛情たっぷりの愛されキャラの人にその役回りを期待しても無理なものは無理です。
人にはその人の役回りがあります。もし俳優的な才能がある人ならば、嫌われ役を演ずることができるでしょうが、普通は無理です。

出来そうな人を見つけて、そのような人がいたらその人に任せましょう。
しかしもしいなければ社長がやるしかありません。

社長が愛されキャラならばどうするか?

社長は時と場合によっては恐れられることも必要です。
有無も言わせぬ厳しさがなければ組織は収められないからです。
もしこれが出来ないならば訓練する必要があるでしょう。

今日からできる実践

1.社内で嫌われ役を探す

これを機に社内での嫌われ役を探してみてください。
これができる人は「嫌われる勇気」を持っている人です。
子育てでもそうですが、相手が嫌がることは誰でも言いたくないものです。
出来れば避けて通りたい。
しかし言うべきことは言わなければいけません。
ここで大事なのは相手のためを思って言うことができる人で、感情的にはならない言い方ができる人です。
社内に適任がいたら、組織のために嫌な役回りを受けていただいたことに感謝して、その人がうまく任を果たせるように配慮と協力を取り付けましょう。

2.自分が嫌われ役になるための準備

社内で嫌われ役の適任を探してもいない場合は社長がやるしかありません。
その場合は自分が嫌われ役になり社員をなだめてガス抜きをする役回りを作る必要があります。

そのいい例が相撲部屋です。
相撲の稽古は親族には見せてはいけないとも言われるほどきついものです。
その場合のガス抜き役はおかみさんです。
親方があまりにも厳しいのでそれだけでは部屋の力士はもちません。
おかみさんがやさしくフォローをすることで気を取り直して頑張れるのです。

会社も同じです。
中小企業の場合社長の奥さんがその役回りに適しているでしょうがいない場合は誰かを探して育てる必要があります。

適材適所です。
人材の特徴を加味して適材適所を心がけましょう。

→「嫌われ役の作り方」を見る