経営者、管理者、担当者の違いは何ですか?

質問の内容と背景

素朴な質問です。自社で役員も管理者も担当者もみんなが
担当を持って同じような仕事をしているので、「これでいいのか?」
と疑問を持たれた経営者から出た質問です。

給与が違うのに、やっていることが同じだということが解せないからです。

この問題はわかりやすく明確に説明している本はなかなかありませんので
しっかりと把握してください。

各階層別の役割とは何か?

経営者の役割とは?

役員は「仕組みにゆだねて結果を出す」人です。
自分では実際に実務はやらず、人を育成することもできませんので、
それでもやる気が出て自ら責任をとれる構造を作らなければいけないのです。

ですから社会の問題や顧客の問題を見極めてそれを解決する仕組みを作ることで
社員が意気に感じて動機づけされて仕事にまい進してさらに同じ仕事の繰り返しで
早く成長できる仕組みを作らなければいけないのです。

つまり選択と集中、それの構造化そして運用するための意識化が経営者の仕事です。

経営者は経営する際の前提と仕組みを作るのです。
その仕組みを設計通りに運用することでうまく行く状態を作るのが経営者です。

管理者の役割とは?

管理者は経営者が作った仕組みを運用するに際して、
その仕組みを所与としてあてがわれた人を使って
「人にゆだねて結果を出す」のが仕事です。

課長は技術の責任者で、部下を一人前に育てるのが仕事です。

部長は次元転換です。部門内、部門間、上下間、会社間の
対立が起こりそうな関係を調整してウィン・ウィンの関係を
作り出す人です。翻訳、調整、部門計画立案実行を課長を使って
具現化する人です。

担当者の役割とは?

管理職の指示を受けて自分の役割を全うして価値を作るのが担当者の役割です。
決めたことを決めたとおりにできることが大事です。

そうできるにはどんどん質問して人の助けをもらいながら、地力をつけて
結果を出せる人に成長していかなければいけません。

展開内容

管理者も役員も実務をやっているし、それから離れられない
と思った経営者から「どうすれば実務を外せますか」
と質問されました。以下のどちらが正しいでしょうか?

A:実務をすべて外す目標をたてて、権限委譲を進めていく。

B:人を成長させながら成長に応じて委譲していき、最終的にすべて移管する。
早急にやるのは危険なので時間をかけて移管していく。











答え











答えはAです。
人は安きに流れますので期日を決めて何とかするのが正解です。
いざとなればいい案が出てくるものです。
コミットしなければいつまでたっても変化できないのです。

恐ろしくてもあるべき論に向かって変化していきましょう。

今日からできる実践

権限委譲をしてみましょう

今回は権限移譲の実践です。
権限委譲するには自分の仕事を見回して自分ではなくとも出来る
仕事をピックアップしましょう。
そしてそれが出来そうな人に委譲していくのです。

自分が片手間にやるよりは担当者が全力でやるほうがいいに決まっています。

思い切って権限委譲を進めていきましょう。