エニアグラムをマスターしたら人が分かると思うのですがどうですか?
質問の内容と背景
ミッションリーデイングでエニアグラムをもとに、
その経営者のミッションを導き関連するエニアグラムの記述を
差し上げたらそれに感動された経営者が掲題の質問をされました。
今回はその話題を取り上げます。
論点整理
エニアグラムで人の理解を促進する際の論点を
以下の3点で整理します。
1、最重要な視点は自分が理解できるという事
2、人は違う事を理解して「誰でも何にでもなれる」事を
エニアグラムを通して理解する事
3、人の番号を知り、スイッチの入れ方と地雷を理解して
いい関係性を作る事
以下順を追って説明します。
1、最重要な視点は自分を理解できるという事:人は自分の事は分からないようになっています。
これは脳の仕組みとしてそうなっているのです。
ですから「紺屋の白袴」状態が起きますし、人から見ると滑稽なことをしていても
気づかないのです。人を理解する心理学の分野は有りますが自分を理解できる道具は
なかなかありません。私はエニアグラムは自分を理解して自分を客観的にみられるようにする
最強のツールだと思っています。
診断をして自分の番号を特定してそこに書かれている記述がしっくり来たら
健全な場合はどううなり、不健全になると何を気を付けなければいけないかを
理解して自己コントロールしましょう。
その的確さが理解できたらエニアグラムは自分の最も大事な人間学になるでしょう。
2、人は違う事を理解して「誰でも何にでもなれる」事を
エニアグラムを通して理解する事:人は残念な事に「自分の都合で考える」
傾向があります。したがって頭では「人は違う」事を理解していても
感情的に「自分が欲するように相手が理解して行動してくれる」
と思い込み、そうならないと「許せない」となります。
そもそも自分の思い込みが間違いなのに相手への要求が要求ではなく
義務になり勝手に一人で「カッカ」しているのです。
それに対してエニアグラムを理解すると各番号ごとの健全性の違いによる
変化が分かり易く表示されており、自分の変化とだぶらせて理解できますので、
誰でも健全性の違いでどう変わるかが理解できます。
そうしますと「人格の問題」だと考えていたものや「能力の問題」
と考えていたものが単なる「健全性だけの問題」だと理解できるようになります。
それがしっくり来たら人の「利己的な行動」を見ても頭に来なくなります。
「かわいそうに恐れに負けて自己アピールしているんだな」
「人を支配して優越性を味わいたいんだな」と理解できて心が落ち着きます。
そして結果「誰でも何にでもなれる。結局健全性の問題だ」
と理解できるようになります。
そうなりたくありませんか?
3、人の番号を知りスイッチの入れ方と地雷を理解して
いい関係を作る事:これはエニアグラムの実利的な活用方法です。
エニアグラムを理解できれば、根源的な恐れと欲求からどのような
考え方や行動が起こるかが理解できますので番号を知ればいい関係を
作れるようになります。
どうすればスイッチが入るか?
どうすれば地雷を踏んで大変なことになるか?
が分かりますので人との関係性の作り方が変わります。
これが分かるともうこれなくしては人間関係は作れないという信念が出来ます。
人は複雑で不可解な存在です。しかしエニアグラムはそんな人間を
実に正確に理解できる物差しを与えてくれます。
一度騙されたと思ってエニアグラムを徹底的に勉強してみましょう。
展開内容
その経営者は「良い本を紹介してください」
と言われました。そこで何を紹介しようかと悩みました。
初心者用の分かり易い本を紹介するか?本格的な第一人者の本か?
と悩みました。あなただったらどうしますか?
以下の案のうち正しいと思う案を選んでください。
A:最高レベルは第一人者ですので、その人が直接書いた本の訳本で
良いものを紹介する。
B:「良薬口に苦し」と言われるように良い物は分かりづらいので
まずは分かり易く書いてある本で興味を持っていただけそうな本を紹介する。
↓
↓
↓
答え
↓
↓
答えはA案です。
人は自分のレベルでしか理解できません。そして書き手の奥行きがある本が
何度読んでも読むたびに見え方が変わって多くの物を得る事が出来ます。
今回の質問の主は自ら求めて質問してきています。ですからより深い本を
紹介したほうがいいのです。そこで第一人者の訳本を紹介しました。
同じような例で私のアドラーに関する勉強方法に通じます。
私がアドラーが直接書いた本の訳本しか信じていません。
それが本人の息吹を感じられるからです。
最低10回読んで本人の世界を理解するように努力しています。
一次情報に当たりましょう!
今日から出来る実践
この本を読んで自分を理解しましょう
適正な価格で手に入り内容が素晴らし本は
「エニアグラムーあなたを知る9つのタイプ基礎編」
角川書店です。
著者がドン・リチャード・リソ&ラス・ハドソンです。
この二人のペアの本が最高です。
師匠格がりソさんですので、リソさんの訳本も有りです。
ノートを買って記述を読みながら自分についての気づきを
書きながらこの1冊をじっくりと読んでみましょう。
人間のとらえ方が変わると思います。
騙されたと思ってやってみましょう。