顧客の困りごとを知り貢献するために顧客探索をしたいのですが、恐れからなかなか聞き出せません。どうしたら聞けるようになるでしょうか?

質問の内容と背景


これはある会社の営業会議で出た質問です。
「営業員は顧客の仕事の内容を把握して効率化のヒントを
与える必要があり、それは同業他社がどうしているかを
伝える事で感謝されます。」と申しあげていますが、
なかなか出来ませんのでその理由を聞いたところ「怖くて聞けない」
という事でした。
今回はこの問題を考えてみたいと思います。

論点整理

「実は恐れからほとんどの人が顧客の実態を聞けず、
競合の実態を聞けず、手探りでいわば「目をつぶってバットを振り回す」
状態で仕事をしています。さらにそれをおかしいと思っていないという
状態ですから、そこから抜け出したらまるで状況が変わります。
その為のアドバイスをします。
論点は以下の3つです。

1、何が怖くて、知らなくともいいとなぜ思えるか?
2、どうすれば怖くなくなるか?
3、何をどう調べてどう生かすか?

以下順を追って説明します。

1、何が怖くて、知らなくともいいとなぜ思えるか?:人は過剰防衛で身を守っています。
先が見えないことは恐ろしさを感じて避けるようになっています。
更に脳が「嫌なことは忘れる」「問題意識が無いものは見えない聞こえない」
という性質により「おかしくない」と思ってしまうのです。
嫌なことは自己肯定してしまいおかしいとすら思わないのです。
考えても見てください。顧客満足を得られなければ評価されないというのは
誰でも分かります。そのために誰もが「提案営業をせよ」と言います。
ここに提案をするには「顧客の実態を知らなければ出来るわけがない」というのは
冷静になって考えれば誰でもわかることですが、それが脳の性質により出来ていなくとも
殆どの人が「おかしくない」と思って仕事をしている滑稽につながっているのです。
ですから当たり前のことが出来れば楽勝で評価されるようになります。

2、どうすれば怖くなくなるか?:恐れはどうなるかが分からないから起こるのです。
しかしよく考えてみてください。そもそも今やろうとしていることは「顧客貢献」です。
誰もが顧客の実態を知らないで貢献しようと、手探りで提案しているところを、
「本当に役立ちたいので仕事の内容を教えてください」といって観察させていただき
プロの目でそのプロセスを分析しますと多くの事が分かります。
例えば私どもの会計では診断をさせて頂ければまず有効な提案が可能です。
見せていただければ「デタラメ」といったら言い過ぎかもしれませんが
「これで良くやってるな」状態にほとんどの場合で遭遇します。
営業でも同じです。本来ご自分がやるべき仕事が30%もやれていない実態に遭遇します。
それでおかしいと思っていない!

人は「相手の為になる」と確信出来れば勇気が出るものです。
いくら嫌な顔をされたり断られてもあきらめずに「検討願います」
と言えます。私は皆様に「いいことをしている」と納得していただき
調べて頂いております。
そうしますと「不思議です。教えて頂けました」
と楽に聞き出せるのです。
ただ自分で勝手に壁を作り自滅しているだけなのです。

3、何をどう調べてどう生かすか?:誰もが自分のミッションである「やるべき仕事」
に十分に時間を使えていない実態がありますので、「やりたくない仕事」
「やってはいけない仕事」を減らすための情報とやるべき仕事を上手くたっている会社の例を
調べて情報として伝えればいいのです。
聞き方とすれば「あなたにとって最も重要な仕事は何ですか」
「やりたくない仕事や価値を生まない仕事は何ですか」
と聞きながら実態を聞き出していきます。
無駄と本丸に集中して「無駄をなくし本丸を活かす知恵」を授けるのです。
営業員は多くの会社に出入りしていますので多くの例を知りうる立場にあります。
それを活かしましょう。

展開内容

其の会社では今論点整理で述べたような内容を話している時
社長が素晴らしいアイデアを思いつかれました。
懇意にされている方で顧客の仕事に精通している人がなんと顧問
だったのです。「その方に詳しく聞こう」となりました。
同じ業態の購買の人は大体同じような仕事をしています。
ある一社で実態をつかめれば他社は同じようなものですので
自信を持って聞けます。
そこで問題です。
実体がわかったらそれをどのように価値に変えたらよいでしょうか?

A:担当者が最も重要な仕事に注力出来るようにアウトソーシングの要領で
顧客の仕事を代行する。

B:顧客の本来やるべき仕事を上手くやっている会社の例を説明して
業務改善のヒントを与える。










答え








答えはAです。
Bも有効ではありますが弱いです。
良い事例を伝えても実際にそれをもとに改善できる人は少ないからです。
人はそう簡単に変われませんので無駄を取り除いてあげる事で確実に貢献しましょう。
アウトソーシングという業態があるように本業に注力させるサービスは
大きな市場があります。それを商品との合わせ技で行う事で営業を有利に進められるのです。

今日から出来る実践

実際に顧客に聞いてみましょう

孫氏の兵法に「敵を知り己を知れば100戦危からず」
というのがあります。
顧客を知らずして商売は有利に進められません。
今回ご説明した要領で実際に顧客の実態を営業員に調べさせましょう。
たぶん「教えてくれません」という回答が返ってくるか、先延ばししてやらない
状態になると思いますので、「もし教えて頂けたら必ずお役に立てる」
という事を実感させて勇気をふりしぼらせてください。
実はビジネスモデル作りはこの作業から始まりますのでここがクリアーできなければ
次元を変える事は出来ません。
頑張ってください。


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